尾池 三佐子さん

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津南町での子育ては大正解でした!

移住年月
1990年 7月 ~
今の職業
農家民宿
出身地
千葉県

夫婦で農家民宿「サンベリー」を経営。 夫は農業、妻は染織をするために千葉より津南へ移住。 人が大好きだったご夫婦は、平成17年10月に津南町第1号の農家民宿を開業し、季節に応じた「農業体験・野菜収穫体験」「染と織」「天然酵母パンづくり」「冬の体験」など、津南町の農文化や食文化を宿泊者に教えている。

移住しようと思ったきっかけは?

もともと、夫婦揃って田舎暮らしへの憧れが強かったんです。 東京生まれの夫は、サラリーマン生活を送っていたのですが、若いころから農業に興味を持っており、結婚当初から住んでいた千葉の家では100坪もの、家庭菜園を持っていました。完全に家庭菜園の域を超えていましたね(笑)。 若いころから農業について必死に学んでいた成果が、借地だったこの農地に現れてしまい、普通の畑が数年後には、肥沃の土地へと変わってしまったのでした。どうせなら、自分の土地を手塩にかけて育てたいと真剣に考えはじめ、以前から憧れていた田舎暮らしを現実のものへとするのでした。 私も同じく、草木染めと織物を若い時分からフリーランスで営んでいたため、草木が豊富な田舎への移住が憧れであり、平成2年の7月に津南町へと家族で引っ越しました。

なぜ津南町を選んだのでしょうか?

夫が学生時分に有機農業の第一人者でもある「鶴巻さん」(お隣の集落)の元で、アルバイトがてら農業の勉強をさせてもらったこともあり、津南をこよなく愛してしまったことがきっかけです。 しかし、夫もすぐに津南町を移住の候補地として決断出来ずにいました。それは誰しも考える雪です!私も津南には何度か来ており、かなり気に入ってはいたのですが、ただただ雪のことが気になり、自然と候補地からは外していました。 移住の候補地を探す週末は続き、秋も深まった11月のある日、福島に歓迎ムードが非常に高く、気候も景観も素晴らしい小さな田舎町を見つけ、夫婦で一度は心を決めたのでした。寒さが強まったその日の帰り道、空からは真っ白な雪が舞い降りてきました。突然、夫婦で津南のことを思い出し、この素晴らしいと思っていた小さな田舎町もやはり雪が降り、私たちの求めている田舎暮らしには、雪が必要なのではないかと思い始めました。 雪が降る場所だからこそ春が待ち遠しく、山菜も美味しく、水も綺麗。農業に最適な高原のような夏。美しい紅葉を迎える収穫の秋。白銀の世界が広がるその下では、農地も冬眠し活力を蓄える。急に津南が愛おしく思え、すぐに津南への移住を決意するのでした。今考えると雪の大変さよりも夏の素晴らしさが断然勝っていたのでしょうね(笑)

移住をしてみて楽しいこと

私も今まで買わなくてはいけなかった草木染めの材料がそこら中にあり、染めの幅も広がりました。夫も、念願だった自分の農地を手に入れて、農業に専念することが出来、お互い幸せを痛感しました。 4年生、2年生、年中だった3人の子も、以前から津南には何度か来ており、鶴巻さんの子どもたちと、移住前から仲良くなっていたので移住を私たち夫婦よりも喜んでいた気がします。 道草を食べながらのんびり歩いての登下校も子どもたちを大きく変えました。何千人の大きな学校から、わずか数人の学校へ転校することがこんなに子どもたちの力を伸ばすことにつながるとは思ってもいませんでしたね。 我が家の子どもたちは目立つタイプでもなく、前の学校では先生から名前を呼ばれることもほとんどなく、存在に疑問も感じており、水泳が苦手だったため、一度としてプールに入ることなく夏を終えたこともあったのですが、先生から注意されることもなかったようです。津南に来てからは、ほとんどマンツーマンの授業が続き、プールの授業にも無理矢理連れ出されましたが、すぐに泳ぐことが出来、水泳が大好きになったようです。それ以来、大きくなってからも近くのニュー・グリーンピア津南へ行っては、泳ぐ日々を送っていました。何より、先生に名前を呼んでもらったことがかなりうれしかったようで、前とは比べものにならないくらい、明るく元気に登校していったことを覚えています。

移住をして苦労したことは何ですか?

やはり雪ですかね!?平成18年の豪雪まではまったく気にならなかったのですが、あの年は大変でしたね!普段の冬は、投雪機もありますし、除雪体制が非常に良いので、車も乗れますし、心配していたほどではありませんでしたね。

現在のライフスタイルは?

夫婦ともに人が大好きで、この農家民宿も津南へ移住してから生まれた新たなる夢でした!この農家民宿も津南町に移住しなければ、考えもつかなかったでしょうね。農繁期には夫が宿泊者に農業の体験を通じ田舎と農業の素晴らしさを教え、その他は私が草木染めや機織りを教えています。 宿泊者に体験していただいて喜んでもらえることが何よりも嬉しいのですが、本当に楽しいのは、ご飯を食べたりお話しをしたり出来る夜というか一緒に生活できることですね。 先日も、埼玉の子どもたち4人が泊まっていってくれたのですが、最後は涙、涙で・・・

ズバリ!田舎暮らしを楽しんでいますか?

楽しみ以外の何ものでもないですね!移住していなかったら、どれだけ後悔していたでしょうか?本当に田舎暮らしが出来て幸せです。

移住希望者へのメッセージがあれば!

住めば都!こんな雪国だからこそ楽しめる冬もあります。もし心配なら四季を通じて「サンベリー」へ遊びに来てください。 きっと帰りたくなくなりますよ(笑)