子育て

自分で自分の生き方を切り開く「強くてやさしい子」を育てる津南町の子育て教育プラン

津南町では、
【強い子】　夢や目標をもって粘り強く努力する子
【やさしい子】　相手の立場を思いやって行動する子
を地域全体で育てることを理念に掲げています。

地域ぐるみでの子育て

大自然の中で共存できる強さを持ちながら、相手のことを考え、人に思いやりを持って接することのできる「強くてやさしい子」を育てるため、地域住民も参画する「育ネットつなん」を組織し、地域ぐるみでの子育てに力を入れています。
「育ネットつなん」では、保護者部会、保育園部会、学校部会、地域部会がそれぞれ連携し、メディアとの向き合い方や早寝・早起き・朝ごはん運動、食育などをテーマに活動しています。

保小連携と子育て支援

津南町には町立の保育園が５園、小学校が３校あります。そのほかに、2カ月の乳児から利用できる子育て支援センター「つなっぺ広場」を設置し、入園前から同級生のお友達づくりや発達過程の見守り、親同士の繋がりの場づくりや子育て相談に取り組んでいます。

また、保育園同士の交流や保育園と小学校の合同で「あいさつ運動」を行うなど、縦の年代の交流事業を積極的に行っており、人間的成長の促進、小学校進学による環境変化で感じるストレスの軽減に努めています。
さらに、保育士と教職員との交流や相互の現場体験など、教育者側の縦の繋がりづくりにも取り組み、保小間の相互理解や子どものスムーズな引き継ぎに繋げています。

子育て支援センター「つなっぺ広場」

ジオパークの中で自然教育

津南町は、日本一の河岸段丘などの雄大な自然を有する「苗場山麓ジオパーク」が、日本ジオパークとして認定されています。子どもたちは春は畔に生えるツクシやフキノトウを見つけ、カエルや虫、草花とふれあい、冬は雪遊びをして四季折々の楽しみ方を自分たちで考えます。
町では、こうした自然環境を教育の場として活用し、五感をとおして学ぶ「ジオパーク学習」に取り組んでいます。保育園では、お散歩などジオパークの自然の中での保育を行っています。小学校では、地域の自然や文化を総合的な学習の時間でテーマを決めて学んでいます。子どもたちは、大人にもジオパークの良さを知ってほしいと、ジオパーク新聞やジオパークカードを作るなど、様々な工夫を凝らし主体的に学び、郷土への誇りと愛着を育みながら成長します。

空の展望台でのジオパーク学習

キャリア教育と探究学習で、社会で活躍する人材育成

津南町には、町立の中学校と県立中等教育学校（中高一貫）がそれぞれ一校ずつあります。各校地域の特色に着目しながら、社会に目を向けた人材育成の取り組みを行っています。

中学校では、総合的な学習の時間の中で、「地域と関わり、自己の生き方を考える」をテーマに学年ごとの体験学習を通じたキャリア教育を行っています。地域の人に話を聞き自己の考えを広げたり、職業体験や地域貢献活動に参加することで、将来の自分を具体的にイメージできるように取り組んでいます。

また、県立津南中等教育学校では自分で課題を見つけて考え、解決していく学び「探究学習」を行っています。６年間の教育計画では、地域を知ることから始まり、卒業を迎えるころには高校生ビジネスコンテストに応募するなど、実践的な課題解決型学習の中で「変化に対応できるたくましい人材」の育成に取り組んでいます。

職場見学の様子

地域の温かい見守り、不便だからこそ感じる物や人のありがたみ

津南町には、地域や集落の皆さんの温かい見守りの中で子どもが育つ環境があります。都心部とは異なり隣近所に知らない人はほどんどいません。子どもたちの下校も地域の目があるので安心して生活することができます。

地方では、車がないと買い物に行くのも不便、通学で学校に行くにも子ども一人で通えない、そんな場所もあります。しかし、すぐに手に入らないものがあるからこそ、物を大切にする心が育まれます。誰かと協力しなくては生活できないという人へのありがたみ、感謝の気持ちや豊かな心を育むことができるのも、この地域で子育てをするメリットです。

豊かな心を育む環境

保護者にも心豊かで穏やかな子育て環境

こうした地方での子育ては、子どもたちにとってメリットが多くありますが、一番は子どもを育てる保護者が穏やかに楽しく生活をすることが重要です。地方では収入や職種の面で都心部のような華やかな生活はないかもしれません。しかし、満員電車のない通勤、自然の近くで暮らせること、何よりも人の温かさに触れることで、ストレスの少ない笑顔あふれる家庭環境を築くことができるでしょう。

また、町では子どもの”心”の問題や親子関係の支援のため、専門的な観点から心の悩みに寄り添うことのできる、臨床心理士を配置しています。保育園・学校・家庭等を訪問して相談に応じる「訪問相談員」などのスタッフや、不登校支援のための「つなんにこやかルーム」なども設置し、子どもたちはもちろん、保護者の相談支援にも取り組んでいます。