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布施 剛さん
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- まちの人の声
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何もしたくないと津南へ移住しましたが…
- 移住年月
- 2001年 ~
- 今の職業
- 自由人
- 出身地
- 東京都
夫婦2人でのんびりとした生活を継続中。 好きな時に好きな事を好きな場所でする。これ以上の贅沢は、他にないでしょうと断言するお二人は、家庭菜園などで汗をかく傍ら、農家のお手伝いなどに喜んで参加する働き者のご夫婦。人が大好きと言うお人柄通り、移住当時ほとんどいなかった友人も今では、大勢になり楽しくて仕方ないとか。 都職員を退職後、窮屈な土地仕事を離れ何もしたくないと、津南に移住した剛さん、「津南がどれだけ好きだった訳ではないけど、知れば知るほど良いところですね!昔から津南に住んでいる町民の方々が羨ましくも思えます。」 そう笑顔で語ってくれた。
移住しようと思ったきっかけは?
みんな移住とか定住(田舎暮らし)を語る人たちは、何か目的を持って実行するものですよね。例えば趣味だったり農業だったり・・・、でも私の場合は、何もしたくないと思い田舎暮らしを始めたのです。 移住前、都職員を若者の憧れでもある東京で、定年まで勤め上げました。土地も仕事も窮屈に思えていた在職中、ただただ定年を待ち、その後の人生設計として「何もしない人生」を歩もうと計画していました。そんな人生を歩むのであれば、やはり時間のゆっくり流れる田舎での暮らしが欠かせない!そう考え、定年後の楽しみとして50代後半は、そんな夢に向かって準備を進めてきました。
なぜ津南町を選んだのでしょうか?
妻の実家だった事もあり、以前から何度か足を運んでいたのですが、たまたま知り合った工務店の社長に田舎暮らしの夢を語ったところ、親身になってくれ良いように進めてくれたのです。今考えれば、津南に移住するとも決めていなかったですし、本当に田舎暮らしをするかどうかも決めかねていたので、うまく背中を押してもらった感じですね(笑) 東京に帰り、そんな夢を語った事さえ忘れかけていたある日、突然一本の電話がありました。何とその工務店の社長からだったのです。話を聞くと家を建てるのに素晴らしい土地を売りたがっている人がいるので、土地だけでも見てみないかと、真っ先に話を持ってきてくれたのです。ものすごく条件も良かったので、土地のみをまずは購入し、それからというものトントン拍子に話が進んだのです。今こうして津南で暮らせているのも、その方のおかげだと思っています。 人の面倒を見るのが好きな津南人の典型みたいな人でしたね! 私もこの方のように、田舎暮らしに憧れている人などの背中を押してやりたいと言うか、良く支えになってあげたいですね。
移住をしてみて楽しいこと
東京での在職中に考えていた、憧れの「何もしない生活!」これは本当に単なる憧れでしたね(笑) 定年後、田舎暮らしを始め「何もしない生活!」を始めてみましたが、すぐにこれほどつまらない事はないと思うようになり、夫婦で猫の手も借りたい程忙しくなる農繁期に、ある農家へお手伝いに行きました!その農家の方々は、ものすごく私ら夫婦の「人手」を大切にしてくれ、私たちの労働に感謝するどころか敬意まで表してくれるほどの扱い。この時、忘れかけていた働く喜びを夫婦共に深くかみしめました。以来、春から秋の農繁期には、色んな方の所へお手伝いに行くようになり、気が付くとかなりのネットワークも出来ておりました。今では顔も広がり自分たちの身体や私用を最優先に、やりたいときに好きな仕事をするようになりました。やはり人生は、「メリハリ」が大切なんですね。 大農家のお仕事は本当に楽しいです!大人数でやる仕事も多く、時には若い方が一緒だったりして、お話ししているだけで楽しくなります。こんな生活をしてから、自分たちが人を好きである事を知ったのかもしれません。ここ最近では、人の出会いや付き合いを一番の楽しみにしています。
移住をして苦労した事は何ですか?
これと言った苦労は、あまりないのですが、強いて言えば雪ですかね? 全く気にならなかったのですが、平成18年の大雪の時は、ちょっと心配になりましたね(笑) 私の場合、あまり汗をかく機会が少ない冬は、除雪がものすごく良い運動にもなっている事は事実ですね。 ちょっと糖尿の気があるもので、冬の運動として除雪はかかせませんし、これが津南の生活スタイルで、雪が降るから春の喜びも一際なのです。 雪の下から顔を除かせるふきのとうや山菜、竹の子、そして農作物全般が、この雪の恵みである事は間違えありません。雪が降らなければこんなに美味しくないですし、水が美味しいのもこのおかげですよね。 それから雪も楽しいものだと思えば、子供の様に大人も遊べます。今年の3月津南雪まつりで、段野団地(行政区)に大きな雪像を作り賞まで頂きました。それまで以上に地域の団結も深まり、慰労会など楽しい事だらけでしたね。来年もまたやりたいと思っています。
現在のライフスタイルは?
好きなときに好きな仕事を好きな人とやっています。 自分でも沖ノ原台地に農地を借り、家庭菜園のような事をやっています。 ですから夏は食べるものにも困らないですね(笑) 妻は車の免許がないので、田舎で車の免許がないのは、かなり不便だと思っていたのですが、家庭菜園をしているおかげで食材の買い出しそれほど入りませんし、いつも夫婦一緒に出掛けないといけないので、会話も当然の事ながら増え、以前より仲が良くなっているかもしれませんね(笑) そんな事もあり、時間が空けば夫婦でいつも津南の良いところを探しに行っています。 津南の隅から隅まで、行っていますが奥が深いですね!夫婦で一番のお気に入りは、最近セラピー基地として認定され話題を呼んでいる「樽田のブナ林」です。何度も夫婦で行っていますが、まさに「癒し」と言う言葉がぴったりの場所ですね。訪問客に津南を紹介するときは、真っ先に樽田へ連れて行きます。津南町の自然や景勝地、秋山郷も歴史や文化などを知るとどんどんおもしろくなって行き、津南散策が楽しくてたまらないですね。まだ津南に来て10年に満たないですが、津南の事はかなり詳しくなったので、案内役などもしてみたいですね。
ズバリ!田舎暮らしを楽しんでいますか?
田舎暮らしを始める前は、楽しむ事など考えておらず、本当に何もしない生活を目標にしてきましたが、今は楽しめるだけ楽しんでいます。 田舎暮らしをしていなかったら、今頃どうしていたんだろうと、ちょと不安になるくらいです(笑) 稔りのあるところで生活する事は、人間にとても良い事なのだろう、自分たちを見ていてよくわかります。 私たちが田舎暮らしを初めて孫達にも、故郷を作ってやる事が出来ました。 家のすぐそばには、信濃川が流れ釣りを楽しんだり、夏はカブト虫やクワガタを捕ったり、野菜の収穫をさせたり、冬は雪を思う存分楽しみ、孫達には絵に描いたような田舎体験をさせることが出来ています。その喜ぶ姿が何よりの私らの楽しみでもあります。こう改めて考えると楽しみばかりですね!
移住希望者へメのッセージがあれば!
出会いを大切にするようになり、現在では農家民泊にも積極的に参加し子供達の受け入れを行っています。 子供達の受け入れを一度行ったところ、子供達の家族とも繋がりが出来たり、夫婦揃って受け入れ側が一番楽しんでしまいました。こんな自由気ままな田舎暮らしの素晴らしさを多くの方に広めようと、表参道のネスパスで津南に付いての講演をし、素晴らしさを語った事もあります。 これだけの素晴らしさを持った津南町の魅力をもっと大勢の人に知ってもらいたいのと、私のような移住者をどんどん増やしたいと思っています。現在町で取り組んでいる「移住体験ハウス」も良いのですが、どこか事務的になっているような気がします。私の考えとして「農業体験」などではなく、「生活体験」として受け入れを進めていってもらいたいと思います。我が家を使い、短期間でも良いので一緒に生活してみてはいかがでしょうか?移住には頼りどころや教えてくれる人が、必ず必要になってきます。私ら夫婦は大歓迎!今後この家をコミュニティーの場として使ってもらう事も考えております。もし興味のある方は、是非ご一報ください。
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